ふーやんのマレーシア移住日記

インドネシア駐在を中心に30年以上アジア業務に携わってきました。昨年よりマレーシアに移住しています。

マハティールさんの決意声明

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マハティールさんは、現内閣の正統性を追求

マハティールさんは、5月18日(月)の国会に提出していた首相不信任が審議されなかったことに対し、以下のような声明を出した、

ムヒディン現首相は、マハティール政権の首脳の地位にありながら、突如、2年前の総選挙で汚職問題により敗北したUMNO党と結託し、政権を奪取した。

今回の首相不信任案についても、コロナ問題を理由に全く審議に応じなかった。その正統性を追求するためこれからも対抗措置を取っていく。

与野党議席差は僅か2議席であり、マレーシアの憲政史上、初めての事態だ。今後、首相不信任案採決に応じなければ、野党は、すべての与党提出の審議案には反対する。

 

総選挙を経ない政権交代

マレーシアも2年前の総選挙で初めて野党連合が政権交代をおこした。それまでは、UMNO党が長年にわたり政権を維持してきた。ちょうど日本の自民党と似ている。

今回の政権交代は、総選挙を経ないで、政党間の連立組みかえだけで起きた。マハティールさん言うようにまさにその正統性が問われているわけだ。

日本でも1994年に、総選挙を経ない政権交代が起きている。羽田政権(新生党公明党民社党自由党日本新党)→村山政権(自由民主党日本社会党新党さきがけ)だ。

興味深いのは、羽田政権の場合、連立政党は自民党を除く保守政党の連合であるが、村山政権は、それまで下野していた、自民党日本社会党の政権だ。まさに、政権奪取のためには、なりふりかまわずだった。

この時にはじめて、日本社会党自衛隊を容認したうえ、少数政党側の日本社会党の村山総理を担いだ。

今回のマレーシアの政権交代は、ちょうど、1994年の日本の政権交代とよく似ている。少数政党側のPPMB党のムヒディン氏を担ぎ、UMNO党がちゃっかりと政権に帰りざいているのだ。

マレーシアの民主主義の真価が試される。

今回の政変劇でどうも腑におちないのが、国王の動きだ。国王は先日の国会の演説の中でも。ムヒディン氏が、国会議員の過半数の支持を得ていることを確認したとしている。

そうであるならば、あらためて、現政権は国会の過半数の支持を得ていることを議員投票で明確にすべきだと思うが、首相不信任案に対し、コロナ問題を理由に、審議を拒否している。

日本の場合は、村山政権が倒れたあと、民主党政権が誕生するまで、自民党が本格的に政権を維持することになったが、さて、マレーシアはどうなるのだろう。

マハティールさんを中心とする野党側が、再度政権を取り返すことができるのか、現与党が総選挙まで政権を維持するのか、マレーシアの民主主義の真価が試されることになる。