インドネシアの一夫多妻は、庶民のたくましい処世術
一インドネシアの一夫多妻って、庶民の互助会だ
インドネシアでは、宗教法上は、一夫多妻を認めているが、民法上は認めていない。
イスラム教徒の男性は、宗教上4人まで夫人を持てる。
インドネシアでは、宗教法上は、一夫多妻を認めている。
しかし、民法上は、認められていない。
宗教法の結婚もれっきとした結婚なので庶民は問題にしない。
イスラム教は、なぜ一夫多妻を認めているか
イスラム教という宗教が生まれたころ、戦争が絶え間なくあった。
このため、戦争により、未亡人や、母子家庭が急増した。
こういった家庭を救済する方法として、一夫多妻制が認められたという。
一夫多妻といえば、世俗的には、ハーレムのように思われるが。。。
現実は、まったく違う。
2人以上の夫人を娶った男性は、各夫人に対して公平な取扱いを義務付けられている。
一人の婦人に家を与えるなら、他の夫人にも家を与えなければならない。
一人の夫人に自動車を与えるなら、他の夫人にも自動車を与えなければならない。
平等な財産分与が義務となっている。
4人の夫人がいれば、4つの家庭を持つことになり、4倍の苦労と、財力が必要ということだ。
インドネシアの庶民はちゃかっり一夫多妻制を利用している。
インドネシアの都市部の中堅クラス以上では、もう一夫多妻の男性に会うことは少ない。
日本や、欧米の国と変わらない。
ところが、庶民は、違う。
運転手や、警備員、農民クラスの連中は、そこいらじゅうに嫁がいる。
女性の側も、金払いのいい男にすぐ乗り換えていく。
宗教上の建前は、婚姻外の男女のつきあいは認められていない。
そこで、一夫多妻制が生きてくる。
民法上の結婚であれば、いちいち離婚や結婚となると大変な労力だ。
表明上は、正式な夫婦だが、契約によって婚姻期間、財産分与の放棄など決めておく、
男性側に民法上の負担が発生しないようになっている。
女性側も、金持ちの男性をみつけやすく、合理的な考え方だ。
庶民は、実にたくましく生きている。