マレーシアも既に、集団免疫状態にあるのでは
やはり、一番納得感のある集団免疫に関する説の根拠
過去のウィルス感染症は集団免疫によりすべて収束した。
スペイン風邪や香港風邪、コロナウイルスが原因だったSARSやMERSなど、過去のすべてのウイルス感染症は「集団免疫」によって収束している。
集団免疫とは、特定の集団や地域で、特定のウイルスに対する「総合的な免疫力(人が生まれつき持っている自然免疫と、特定のウイルスに感染してできる獲得免疫を合わせたもの)」を持つ人が一定の割合に達し、その人たちが壁になって感染が拡大しなくなった状態を指す。
集団免疫=「自然免疫+獲得免疫」を持つ人の割合>一定割合
これが成立すると、感染の拡大が止まるという理論だ。
この一定割合については、研究者によって20%~70%とまだ幅が大きい。
抗体検査の調査が進んでいないため、日本の京大の上久保教授、と順天堂大学の奥村教授等、ウィルス学の専門家は、死亡者数の推移に注目している。
この死者曲線(人口百万あたり死亡者数推移)は、コロナの感染初期に比べ、各国で急減している。
集団免疫が進むと、陽性者が増えても軽症、無症状の人の割合が増えるという。
新型コロナウイルスへの対応方法は、感染拡大期と集団免役期では180度異なる。 集団免疫状態であれば、不要不急の外出や県外旅行の自粛、集会の人数制限、マスク着用や社会的距離の確保などは、原則として必要ないと奥村教授は言う。
マレーシアの状況にあてはめると、感染拡大期当初に比べ、陽性者数も死亡者数は著しく減少している。
マレーシアは、感染拡大期に厳しいロックダウン政策をとったおかげで爆発的感染拡大を防ぐことができ、あわせて集団免疫を獲得したのではないか?
その証拠に、7月あたりからのモールやレストランの混雑ぶりを見ても、新規感染は増えていないし、何より、死亡者数が少ない。
集団免疫を獲得したとすると、マスクの着用、ソーシャルディスタンス、集会の制限などいっさい無用になる。
軽症者や無症状の人は体内にあるウイルスの量が少ないので、外出しても他人にうつす可能性はきわめて低いと考えられる。
集団免疫を獲得しているならば、入国者の制限も必要ではない。
PCR検査で陰性確認され、無症状である限りにおいて、他人に感染させる可能性はほとんどないのだ。
マレーシアで、ケダ州で確認されたインドからの入国者に事例があった。
新種でスーパースプレッダー保健省から指摘され大騒ぎになっていたが、その後全く感染拡大していないし、もう忘れられている。
マレーシア政府は、SOPの順守、違反者の摘発、外国人の入国制限など、感染当初の政策を継続しているが、今や集団免疫を既に獲得していると考える方が自然である。
こういった日本の専門家の意見も参考にし、必要な検証を行う必要がある。
各種規制を強化するより、経済優先の政策へシフトするべきだ。