マレーシア、パームオイルプランテーションの労働者問題
サバ州のコロナ感染拡大の感染源はインドネシア人労働者
サバ州へは、地続きのインドネシアのカリマンタンから労働者が流入
サバ州のコロナ感染者の拡大は留まることなく、連日、400名前後の感染者を出しています。
その感染の波は、州議会選挙の実施を機に、マレー半島に飛び火し、首都圏はCMCO(条件的移動制限)が再開してしまいました。
そもそも、今回の感染拡大の感染源になったのが、サバ州のパームオイルプランテーションの労働者だと言われてます。
サバ州のパームオイルプランテーションの労働者は、90%がインドネシア人です。
さらに、その内、かなりの割合が、不法労働者です。
事業者側も、正規労働者だとコストも高くつくため、安く労働者を使い、都合により解雇できるために、不法労働者をうまく利用してる側面があるのです。
強制送還するため摘発された不法労働者の収容センターの住環境はとても劣悪であり、今回のコロナ感染爆発の感染源になったと言われています。。
マレーシア経済にとって、パームオイルの輸出は、非常に大切な産業ですが、現場は、実体としてインドネシアからの外国人労働者に依存しています。
特に、地続きのインドネシアのカリマンタンは、産業がなく貧困な地域であり、構造的に、仕事を求めて多くの労働者がマレーシアを目指す状況になっています。
事業者と求職者の間には、さまざまなエージェントが介在し、正規、非正規のルートが存在するのだと思われます。
本来、マレーシア政府及びインドネシア政府が、日ごろより、労働環境問題について目を向け、しっかりと対応していれば、今回のコロナ感染拡大も防げていたのではないかでしょうか。
あまり、コミュニケーションがうまく進まない両国ですが、もっとこういった労働者問題にも、目をむけてほしいところです。