マレーシア、非常事態宣言、何とか回避されました。
国王が、ムヒディン首相からの非常事態宣言の上奏を採択せず
国王は、最終的には現状維持の道を選びました
マレーシア王宮からの声明文(要旨)
各スルタンと協議した。
コロナ感染者の拡大に対する国民の不安、心情を察する。
国会は、責任をもって、国家の安定を維持すること
国会は、2021年度予算を成立させ、コロナ対策と経済回復に万全を期すこと。
財政的措置は、第1線で戦う人達のとって極めて重要。
現政府は、コロナ感染拡大に対し、うまく対応している。
従って、全国どこにおいても、非常事態宣言を宣言する必要はない。
ムヒディン首相のうっちゃり勝ちか?
ムヒディン政権は、うまく、コロナ対策を遂行してきたので、引き続き、現政権にコロナ対策、経済対策、来年度の予算の成立をまかせる。
今、非常事態宣言を出す必要はないが、国会は、政争をやめ、一致協力して政権に協力しろ、ということです。
野党からも、与党内からも追い詰められていた、ムヒディン首相は、非常事態宣言を国王に持ち込むことによって、現状維持に成功しました。
結局、ムヒディン首相の勝ちです。
国王としても、国会を解散して総選挙させるか。野党に政権を渡すか。ムヒディン政権により現状維持させるか。の選択肢ですから。。。
コロナ対策を前面に押し出すのが、一番無難です。
日本とは、違う非常事態宣言の内容
日本でも安倍首相が、非常事態宣言を出しましたが、中身が全然違います。
マレーシアでは、全権を首相に委任するということなので、首相のやり放題となるわけです。
そうなると、国会も機能しないので、独裁状況になってしまいます。
国民としても、非常事態宣言を回避できたのは何よりです。