ふーやんのマレーシア移住日記

インドネシア駐在を中心に30年以上アジア業務に携わってきました。昨年よりマレーシアに移住しています。

インドネシア、オムニバス法が成立すれば希望がもてます

にほんブログ村 海外生活ブログ マレーシア情報へ
にほんブログ村    👆ランキング応援ポチット宜しくお願いします。       人事のオンラインサロン【人事倶楽部】

オムニバス法に反対するデモなどにより行方が不明

オムニバス法は、インドネシア成長復活の鍵

オムニバス法とは、労働法、投資法の根本的な見直しです。

1,000以上に及ぶ法令改正を目指したもので、ジョコウィ政権としては、インドネシア経済成長のために目玉となる改革です。

特に、1)投資法 2)労働法 3)投資行政プロセスです法令改革は、今後、海外からの投資を呼び込めるかどうかの、キーポイントとなります。

 

1)投資法

これまで、インドネシアは、ネガティブリスト方式により、業種ごとに、外資禁止や外資が持てる比率を決め、外資規制をしてきました

また、最低資本金方式により、実質、外資の中小企業の進出は不可能できませんでした。

今回の改正により、全ての業種について、100%外資が認められ、最低資本制限が撤廃されれば、外資にとっては、とても魅力的な市場となります。

つまり、これまでは、インドネシア側の売り手市場だったわけですが、ベトナムをはじめとする、他の東南アジア諸国の魅力が高まり、インドネシアの地位が著しく低下してきています。

そこで、今回の改正で原則外資規制をなくし、海外投資の拡大を図ろうとするものです。

但し、詳細については、今後の細則の発令によるので、はっきりとした内容はまだ不明です。

 

2)労働法

次に、どこまで労働法の改正に手を入れられるかが注目されます。

インドネシアの労働法は、非常に労働者側に有利な内容になっています。

労働者の解雇が非常に困難であるほか、労働者側に完全に非がある場合でも、30か月を超えるの退職金を支払う義務があります。

また、最低賃金法により、特に、日系企業が集中する地域では、4百万RPを超える最低賃金が設定されており、しかも毎年上昇することから、労働コストが急上昇する構造となっています。

金属労連を代表とする労組が非常に強い力を持っており、各企業の労働者を後ろからコントロールする体制になっています。

いくら日系企業が労使円満にやっても、ある日突然、労組の策動によりストライキが発生することなど、日常茶飯事です。

このオムニバス法案に対し、早速、いま、労働組合は、各地で暴力的なデモをおこし抵抗していますので、今後どうなることか、まだ、予測がつきません

 

3)投資行政プロセス

各関係省庁にわたる、行政プロセスが煩雑、不明瞭で、進出企業は頭を悩ませています。これが、一本化されることは、非常に重要です。

また、これまで、インドネシアは、徹底的に外国人労働者を抑え込んできました。資本の投資は歓迎するが、外国人労働者は歓迎しないという政策です。

今回の改正により、労働省から外国人雇用計画の承認が不必要になる可能性があるようです。

投資しても、日本人管理者を自由に送ることが困難でしたが、これが改正されると進出企業にとっては、投資しやすい環境になります。

 

オムニバス法自体は既に国会を通過していますが、大統領承認の段階で、また内容の修正が行われているようです。

政府は、誤字、脱字の訂正だと説明していますが、さて、法律内容まで修正しているのではないかと疑惑がもたれています。今後の行方が注目されます。 

 

ぽちっとランキング支援お願いしますにほんブログ村 海外生活ブログ インドネシア情報へ
にほんブログ村