ふーやんのマレーシア移住日記

インドネシア駐在を中心に30年以上アジア業務に携わってきました。昨年よりマレーシアに移住しています。

バリ経済落ち込み最悪の状況

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バリの第一四半期経済成長マイナス1.14%を記録

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インドネシア中銀の発表によると、ジョクジャカルタと並んで、バリの経済状況は、最悪のようだ。インドネシア全体でも、最悪の場合、今年は、マイナス成長になる可能性もあるとしている。

中銀によると、バリ経済の約54~58%が観光業に依存しており、第一四半期だけでも21.8%観光客が減少したようだ。

インドネシアは、当初、コロナ感染者数は他国に比べ入国制限が遅く、本格的に制限をかけたのは3月末ごろだ。従って、第一四半期には、コロナ感染の影響がまだ少なかったと思われ、第2四半期以降に本格的な影響が出てくるのは、確実だ。

インドネシア全体の感染者数は、5月24日現在で、22,271人で、死亡者は1,373人となっており、内バリは、感染者数394人で、死亡者数は4人となっている。

こうしてみると、バリはかなり感染者数が低いように見えるが、ただ、インドネシア全体でも言われていることだが、統計の信頼性にかなり疑問がもたれている。

実際、他の病名での感染者、死亡者にコロナ感染者が含まれており、実際はこの3倍ぐらいいるのではないかと言われている。

バリの観光業

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バリといえは、実質的に、ほぼ観光に支えられてきた。ホテル、レストラン、運送業、観光スポット、土産物店などなど・・・・。

クタ、レイギャン、セミニャック、タナロット、ウブドゥ、キンタマーニなどを思い出しても、ビーチ、カフェ、レストラン、土産物店の売り子、両替所などすべて観光業に関連した場所しか思い浮かばない。

以前は、観光客のトップは日本人、オーストラリア人だったが、ここ数年は、中国人が増えてきた。

2018年にバリ島を訪れた外国人の内訳は、①中国128万人、②オーストラリア106万人、③インド32万人、④英国25万人、⑤日本23万人だ。

ホテルも、5つ星の高級ホテルを除き、4つ星以下のホテルは、完全に中国人にターゲットにシフトしてきた。こういったホテルに泊まると、朝のビュッフェ時など、中国人の観光客に占領され、日本人などは、肩身が狭くなってしまった。

中国人観光客は、団体ツアー客がほとんどで、ホテル、レストラン、土産物店などすべて、中国系のツアー会社がすべて仕切る構図になっている。

ホテル側も中国人観光客を入れると、単価が安いことと、他の国の観光客が宿泊客が近づかなくなるので、本音は入れたくないところだが、やはり、団体で客を取れるメリットを優先せざる状況だ。

レストラン、土産店などもそうだ、完全に中国語の世界になってきた。店員も流暢な中国語で対応している。10年ほど前まで、日本人観光客目当ての店が多かったが、まったく主役が入れ替わっている。

コロナ後外国人観光客は戻ってくるのか。

政府発表の数字を信じるとして、バリ島のコロナ感染者数が、少ないのは、バリ島の観光産業にとっていい傾向だが、さて、今後どの段階で外国人観光客の受け入れを再開するのだろうか。

また、入国の受け入れを許可しても、外国人観光客が以前にように戻ってくるのだろうか?

観光地は何処へ行っても濃密接触が避けられない。3蜜を避けて経済活動再開だというわけにはとてもいかない。

これは、バリ島にかぎらず世界の観光地が同じ状況だが、観光産業に関連するビジネスは、日銭商売なので、観光客が増えないことにはどうしようもない。また、そこで働く人たちの収入も途絶えてしまっているだろう。

バリ人もちまえの、逞しい生活力で何とかこの危機を乗りきって、人懐こい微笑みをなくさないでほしいと願うばかりだが。