マレーシアも、インドネシアも領海防衛で大変だ。
日本の尖閣問題と、根は一緒の、マレーシアのサラワク沖、インドネシアのナトゥナ諸島問題
中国公船の経済排他地域や領海への侵入問題への対応で悩ましいのは、日本、マレーシア、インドネシアとも同じだ。
最初漁船の操業から始まり、次に海上警察の船が入ってきて、ついには軍艦が入ってきて実効支配を強めていくパターンははぼ一緒だ。
マレーシアのサラワク沖、インドネシアのナトゥナ諸島問題など、一方的に、中国が”9段選”論法により、自国の領有を主張している。
地図をどう眺めても、中国の主張には無理があるように見える。
この中では、インドネシアの対応が一番明確だ。
インドネシアは、スシ漁業大臣の対応で有名だが、外国籍の漁船の領海侵入に対しては、漁船をどんどん爆破してきた。
先月も、ナトゥナ諸島周辺の経済的排他水域で、大規模な軍事演習を行っており、いつでも軍事対応が可能であること示した。
実に頼もしい限りだ。
国連にも書簡を送り、中国の主張は無効であると主張している。
一方、マレーシアの現政権の対応は、どうも腰が引けてるいるように見える。
ムヒディン政権のヒシャムディン外相は、軍事は問題の解決に何も役に立たない、話し合いの解決を目指していると発言。
これに対し、マハティール前政権の前アニファ外相は、中国公船の侵入は、引き続き発生しているのに、現政権はあまりのも無策、無知だと猛烈に批判している。
政権交代後の4月には、中国の公船が、マレーシアの探査船を追い回す事案が発生しているのに、現政府は何も公表していないそうだ。
現外相は、ナジム前首相の親戚にあたるそうで、中国との癒着が疑われているようだ。
日本の尖閣列島問題もかなり中国に押し込まれており、実質的に中国の実行支配が完了しようとしている。
日本人には、伝統的に”話せばわかる”という文化がある。
私も、長いアジアでのビジネス経験で、いやというほど思い知らされてきたが、外国で日本人の性善説は通用しない。
常に、勝負に勝ったものが善であり、負けたら終わりだ。
中国をいくら非難しても始まらない、日本もマレーシアやインドネシアやアジアの国と組んで、勝負に勝たなければならないと思う。