マレーシアのGDP第2四半期は、マイナス17.2%と大幅な落ち込み
この落ち込みは、アジア経済危機に見舞われた1998年の第4四半期のマイナス11.2%も大きく上回る。
マレーシア史上まれにみるの最悪の経済状況といえる。
部門別のみると、建設がマイナス44.5%、鉱業がマイナス20.0%、製造業がマイナス18.3%、サービスがマイナス16.2%と軒並み大幅なマイナスとなっている。
ロックダウンにより、マレーシアの経済を支えている建設、製造、サービスが大きく影響を受けたことがわかる。
唯一、農業がプラス1.0%とプラスを維持。
需要面でみるとは、全体でマイナス18.7%下落。
特に、民間消費が前期プラス6.7%からマイナス18.5%へ転落しており、全体の落ち込みに響いている。
公共支出は、前期プラス5%から2.3%へ減少。
何とか、全体では、政府の公共支出は維持しているものの、公共投資は、前期マイナス11.3%からマイナス38.7%へ大幅に落ち込んだ。
政府の予想では、既に最悪期は脱し、景気は持ち直してきたということだが、
今後のコロナ感染状況では、再活動制限も発令もありうる。
海外経済の回復が遅れると、輸出の回復に与える影響も大きく、第三四半期もマイナスが続く可能性が大きい。
インドネシアのGDP成長率も第二四半期はマイナス5.32%と落ち込む
インドネシアの第二四半期のGDP成長率は、マイナス5.32%と大幅に下落した。
マレーシア同様アジア経済危機以来のマイナス成長だ。
需要項目でみると、内需の落ち込みが大きい。
民間消費がGDP成長を支える構造は、マレーシアと同じだ。
民間消費の第2四半期の減少はマイナス5.57%と、GDP成長率マイナスの要因となっている。
GDP成長率の減少は、マレーシアに比べると、大きな落ち込みになっていない。
これは、人口規模が大きく、住宅、設備、食料、飲料部門等の動きが底堅いからだ。
政府のコロナ対応もマレーシアほど厳しくなく、リテール部門は、結構活発に動いている。
第3四半期以降、経済回復に向かうと見られているが。
コロナ感染状況の悪化が続いており、活動制限の延長も発表された。
大統領の直下に、経済とコロナ対応の対策本部が設置された。
コロナ対策予算の執行強化など、必要な政策実行がスムーズになると期待されてはいるが。。。。
GDP成長率は、今期に続き、マイナス成長になると予想されている。