アルコール天国だったジャカルタ
アルコール好きな日本人には天国のマレーシア
今日スーパーマーケットのアルコールコーナーが空いていた。
近くのTESCOスーパーマーケットには、豚肉コーナーと並んでアルコールコーナーがある。イスラム教でいう”ハラーム”コーナーだ。
著名なウィスキー、ワイン類が所せましと並んでいるが、バカ高い値段だ。よくよく探しているとマレーシア製造のウィスキーコーナーがあった。値段は60~70リンギットでちょうどお手頃だ。
とは言え、やはりこんなウイスキー大丈夫かと躊躇していると、Mr.Dowellsというウィスキーが目に入った。ラベルを読むとオリジナルはインドでマレーシアで調合されていると書いてある。そこで思い出したが、これはどこかで見たことあるなと。確か、ジャカルタの空港のDUTY SHOPに置いてあった。
マレーシアは、イスラム教の強い国であるが、異文化に対しても鷹揚で、アルコール類も値段が高いが何でも手に入る。日本の酒類も豊富、焼酎も手に入る。私のような普通の日本人にとっては嬉しいかぎりだ。
インドウイスキーは世界で注目されている
インドは、英国植民地の影響からか、政界有数のウイスキー消費国らしい。世界のウイスキーといえば、アイリッシュウイスキー、スコッチウイスキー、カナディアンウイスキー、アメリカンウイスキーそしてジャパニーズウイスキーなどを思い出す。
これらのウイスキーについで、今世界で注目されているのはインディアンウイスキーと台湾ウイスキーらしい。
たしかに、最近、インドネシアではかなり出回ってきた、インペリアルウイスキーも原産地はインドで、インドネシアで調合されて流通している。
今のインドネシアは、アルコール好きな日本人には住みづらい
インドネシアは、とにかくアルコール類が手に入らない、入手できても、種類が限定され、値段が高い。駐在の日本人たちは、日本からの出張者にせっせせっせと焼酎を運んでもらうしかない。
飲み屋さんでのキープボトルの定番、シーバス12をキープすると2百万RP以上(14,000円)するのではないかと思う。
インドネシアは、昔1990年代ごろアルコール天国と言われていたことがあった。当時、あらゆる種類の洋酒類がほぼ輸入原価で売られていた。当時の日本からの駐在者、出張者には、アルコール類が安いのでインドネシアは人気があった。
当時は、スハルト政権でとにかく経済発展、海外投資の誘致を最優先としていた。また、スハルト政権は、国民の統合を優先し、イスラム教やほかの宗教の政治介入を極端に排斥していた。
従って、アルコール類にも寛容な政策を取っていたのだろう。
インドネシアはユドヨノ大統領(2004年~2014年)の時代に大きく変革した。大統領をはじめ各地方首長がすべて公選制となり、しかも地方自治を広く認めたため、各地方政府が勝手に政令を定めるようにった。
中央政府の方針と、地方政府の政令が相反するといった事態が発生し、今でも混乱が続いている。
このいった中、宗教色が政治に強く反映されるようになった。このため、各地方の首長の人気取り政策により、アルコール販売規制への流れができあがったように思う。
また、その流れに乗かって、アルコールの流通利権は一部の権力筋に近い有力者がにぎってており、莫大な利益を得ている。
実際、インドネシア人もアルコールを飲まないわけではない
しかし、実際のところでは、多くのインドネシアのイスラム教徒は世俗的で、まったくアルコールを飲まないとストイックなわけではなく、ビール等、結構飲むのが好きな人がいる。あの有名なビンタンビールの国内消費量は、バリに限らず全国的に相当な量のはずだ。
特に、最近では、多くの若者の間で、ファッションとして、ビールバーなどが大人気だ。